赤鼻塾の研究テーマにマンネリ化や「やらされ感」のある避難訓練を改善するがあります。なぜ「遊び要素のある仕掛け(ギミック)を取り入れた避難訓練を推奨するのか?」そのエビデンスを皆様と共有します。
先に「ABC理論」とはアメリカの臨床心理学者のアルバート・エリスの提唱した理論療法の一つです。人が感じる心理的な問題は、「何が起きたか」ではなく、「それをどのように解釈したか」によって起こりえるものである、とする考えです。ごく簡単に言うと、起きた出来事(A)は全く一緒でも、それをどう捉えるか(B)によって、結果(C)は変わってくる。ということです。
そもそも避難訓練は管理している側(管理職と先生)に主導権があることから、参加者(児童生徒)は指示に従うことと避難経路や避難集合場所を知るだけです。せっかく時間を設けて行事とするなら参加者に防災への学びがあると良い(一石二鳥になる)。自身い避難訓練であれば、避難途中に地震時に起こりうる状況を再現した「余震発生!」や廊下に割れた窓ガラスの破片(疑似)が散乱していたり、椅子や机が倒れている中を避難行動する。さらに複数の友達が避難途中にケガ人なってしまう等の仕掛け(ギミック)を取り入れる。このような仕掛け(出来事)をどのように行動するか(捉え方)、その結果として得られる価値(結果=学びや気づき)は大きいものです。
仕掛け(ギミック)を取り入れた避難訓練を実施することは管理する側と参加者の双方に価値を得られる方策です。特に参加者への学びは生涯にわたり財産となる学びです。学校や企業または各団体として避難訓練を年に2度、3度と実施するなら一度くらいはこの仕掛けを取り入れた「ギミック避難訓練(ひなんくんれんゲーム)」を取り入れてみてはいかがでしょうか。おすすめ♪
説明だけだと難しいのでイラストで可視化しています。